11月5日 中津川宿から落合方面 中津川、落合間は約一里。おそらく１時間もあれば歩けそうだが、途中の見どころは、中津川の高札場の先、茶屋坂にある芭蕉句碑とおおきな枝垂れ桜のある子野の地蔵堂くらいかと思われる。 高札場横の階段を上がっていくと中津川の町が見下ろせ、法華経の経文がおさめられているという経王書写塔が立っている。さらに登ると道路(茶屋坂）に飛び出し、その角に、ちょっと変わった三面六馬頭臂馬頭観音と芭蕉句碑が並んでいる。｢山路来て　何や羅遊かし　寿み連草」 ここにもあった尾州白木番所跡 ゆったりした道を進むと、数個の石仏と並んで秋葉大権現行常夜燈。 ちなみに、街道沿いで何度も見かける秋葉山だが、 秋葉山信仰の祭神は神仏習合の火防（ひよけ）・火伏せの神として広く信仰された秋葉大権現で、現在の遠州秋葉山秋葉山本宮秋葉神社と越後栃尾秋葉山の秋葉三尺坊大権現の二大霊山を起源とする。 一般に秋葉大権現信仰は徳川綱吉の治世以降に全国に広まったとされているが、実際には各地の古くからの神仏信仰や火災・火除けに関する伝説と同化してしまっているらしい。 この辺りに多くある常夜燈は遠州秋葉山詣でのために建てられたのであろう。 旧上金村には立場だあったようだ。小さな碑がぽつんと立っている。 中津川バイパスの下を地下道でくぐる。落合へのバスは確かこのバイパスを通ったはずだ。 行く手の小高い所に地蔵堂が立っている。子野の地蔵堂石仏群だ。 石段を数段上るとお堂。その横手にはたくさんの石仏が並んでいる。中山道整備の際に無縁の石仏を集めたところと伝えられ、元禄７年の庚申塚や地蔵、観音像などがたくさん祀られている。 それらを覆うように樹齢３００年といわれる枝垂れ桜がある。今でも春には美しい花を咲かせるそうだ。 桜の木の先にみえる緩やかな登り坂を行くと、子野の一里塚を経て落合宿に至る。 落合宿入り口に立つ道標　　(９月９日写す）